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「建物診断」とは?必要性やメリットをご紹介します
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◇ 「建物診断」とは?必要性やメリットをご紹介します ◇
建物診断(建物調査診断ともいう)とは、建物の状況を確認するために行われる現地調査のことをいいます。
10~15年おきの大規模修繕工事を行う前に行われることが一般的であり、建築士やそれぞれの専門家が躯体や外壁、屋上、配管などの設備の傷み具合を検査していきます。
マンションの劣化状況を把握するためには、建物診断は不可欠です。
「経年劣化」「耐震」「配管劣化」「資産価値」を診断することで、長期修繕計画の作成が可能になり、資金計画を立てやすくするのも目的です。
このコラムでは、建物診断の目的や行うメリットなどをご紹介いたします。
目次
1 建物診断を行う目的とは
建物診断を行う主な目的やメリットをご説明いたします。
専門家による診断で、建物の劣化状況などを把握する
大規模修繕工事は大体10~15年ごとに行われることがほとんどです。
しかし、必ずしもこの時期に行わなければならないわけではありません。
建物の立地によって湿度やうける日差し、降雪量などで建物の劣化のスピードは違ってきます。
建物がどれだけ劣化しているかを調べるために定期的に建物診断を行う必要があります。
建物の劣化が予定より早く進んでいて、激しいと判断されたときは、修繕工事の時期を改めて検討する必要も出てきます。
建物全体の劣化状況を把握することで、次の大規模修繕ではどこを修繕して、どこは修繕の必要がないなどの計画を立てることができるのです。
無駄な工事を省くことで結果的にコストカットを図ることもできます。
経年劣化診断の主なチェック項目は
・コンクリートの劣化状況はどうか?
・鉄骨のサビはないか?
・タイルが浮いたり剥がれていないか?
・シーリング材などの劣化状況はどうか?
・シートの内部の膨張や水溜りはないか?
などなど・・・
一見、素人では分からない劣化してないように見える箇所も、専門家がみると内部は修繕が必要なケースも多くあります。
大規模修繕工事費用の概算を算出する
修繕工事には、住民が毎月積み立てしている「修繕積立金」が使われます。
これは、管理組合が出した「長期修繕計画」を基に毎月の積立金が計算されています。
修繕工事は、建物診断を基に組み立てられていますが、実際の劣化状況や工事の内容によっては積立金が足りなくなる場合があります。
そういう事態になると、工事費用の見直しや、一時金の追加徴収、借り入れなどが必要になってしまいます。
適正な費用を見極めるうえでも、建物診断は重要といえるでしょう。
修繕積立金は無駄なく計画的に使う必要があります。
長期修繕計画の見直しをするよい機会になる
定期的に建物診断を行うことにより、長期修繕計画の見直しをすることができます。
長期修繕計画は1回作成をしたら計画通りにいくものではありません。
あくまで計画ですから、どうしてもずれが生じてきます。
建物診断や大規模修繕工事の計画をするタイミングは、長期修繕計画を見直す良いタイミングになります。
修繕積立金をはじめとする収支についても検証し、管理組合内で将来の備えについてもしっかり協議し無理なく長期的に準備をしていきましょう。
建物診断をすることで、建物や設備の劣化状況を正確に把握し、将来的な資金の確保や計画的な無駄のない修繕工事を行うことができ、結果的に建物の資産価値を長く保てることになります。
建物診断の進み方は以下の通りです。
第1ステップ 予備診断
打合せや、設計図の確認、住人へのアンケート調査やヒアリングを行います。
ベランダなどは外からは確認できないので不具合などがないかはアンケートやヒアリングから確認するようになります。
直す必要がありそうな場所を探っていきます。
第2ステップ 実際に調査に入る
事前調査や、住人からのアンケートに基づき実際に調査に入ります。
専門家がマンション内を調べていきます。
まず目視で確認できるコンクリートのひび割れ、タイルの剥がれ、シートの剥がれなど。
さらに調査のために、住戸への立ち入り検査してバルコニー調査をすることもあります。
特殊な機械や薬品を使い、調査に入っていきます。
第3ステップ 診断結果の報告
建物診断の実施後、「建物診断報告書」が作成されます。
具体的に写真や図面で建物のどこに劣化や不具合があるのかを記したものになり、修繕するべき箇所が一目瞭然でわかります。
大規模修繕工事の計画に必要なた獲物診断の必要性についてご紹介しました。
もちろん、建物診断をしないからといって、直ぐになにか悪い影響がでるわけではありません。
しかし、長く安全に暮らすためにも、建物診断をして正しい修繕メンテナンスを行っていくことをオススメします。
定期的な建物診断を行い、無駄のない必要な工事をすることで、建物の資産価値を長く維持していきたいですね。
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