IHクッキングヒーターへの交換を検討するとき、意外と見落とされがちなのが「電気容量」の問題です。
ガスからIHに変えるだけと思っていても、家の契約アンペア数が足りないとブレーカーが落ちたり、追加工事が必要になるケースもあります。
スムーズにIHへ切り替えるために、事前に押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
目次
IHクッキングヒーターは、火を使わずに加熱できる便利な設備ですが、そのぶん消費電力が大きいという特徴があります。
特に、3口タイプやグリル付きタイプでは一度に複数のヒーターが稼働するため、従来のガスコンロよりも電気の使用量が一気に増えることがあります。
一般的なIHヒーターは1口あたり1,300〜3,000Wほどの電力を必要とします。
例えば2口同時に強火で使用すると、合計で4,000Wを超えることも珍しくありません。
この数字は、電子レンジやエアコンを同時使用したときよりも高いケースがあり、家庭内の電気使用量の中でもトップクラスの負荷になります。
家庭で使える電気には「契約アンペア数」という上限があります。
IHを導入しても、契約容量が小さいままだと、下記のような他の家電と併用した際に一気に容量オーバーとなり、ブレーカーが落ちやすくなります。
IHを導入する際は、「本体価格」や「デザイン」だけで選ぶのではなく、まずは IHがどれくらい電力を消費するかを知ることが大切です。
IH導入の最初のステップとして、消費電力の確認は欠かせないポイントです。
IHクッキングヒーターへの交換を検討する際、まず必ずチェックしたいのが自宅の「契約容量(アンペア数)」です。
IHは一般的に200Vの専用回路を必要とし、消費電力も大きいため、現在の契約アンペア数では対応できないケースが少なくありません。
特に築年数の古い住宅では、30A〜40A程度の契約となっていることが多く、IHを使用するとブレーカーが落ちやすくなる可能性があります。
契約アンペア数は、電力会社との契約内容や分電盤の主ブレーカーを確認することで把握できます。
主ブレーカーに「40A」「50A」などの表記があるため、自宅の容量が一目で分かります。
また、最近はスマートメーターの普及により、電力会社のマイページでも契約容量を確認できる場合があります。
IHヒーターは、3口タイプであれば消費電力が5.8kW前後になることが多く、他の家電と同時に使用することを考えると、50A〜60A以上の契約が望ましいとされています。
もし現在の契約が小さい場合は、電力会社へアンペア変更を申し込むことで容量アップが可能です。
IHを導入する際、「契約アンペアを上げれば使えるはず」と考える方は多いですが、実は契約変更だけでは対応できないケースもあります。
特に注意したいのが、住宅内の幹線(屋内配線のメインケーブル)や分電盤の容量不足です。
幹線は、家中の電気をまとめて受ける“太い道”のような配線です。
IHなどの高負荷機器を導入すると、この幹線に大きな電流が流れるため、規定に満たない太さのままでは発熱リスクや火災事故につながる危険性があります。
そのため、電力会社の契約容量を上げたくても、以下のような場合は、安全性を確保するために幹線の張り替え工事が必要になります。
住宅の分電盤は、契約容量に応じて作られているため、以下のような問題が起こることがあります。
その場合は、分電盤そのものの交換や回路の増設工事が必要です。
マンションは建物全体の電気容量が決められており、各戸が自由にアンペアを上げられるとは限りません。
以下のような理由で、希望する容量まで上げられないケースも少なくありません。
そのため、電力会社に相談する前に、管理会社や管理組合への確認が必須となります。
IHクッキングヒーターを導入する際、契約アンペアを上げるだけで問題なく使えるケースもありますが、住宅の設備状況によっては追加の電気工事が必要になる場合があります。
特に、既存の分電盤や屋内配線がIHの高い消費電力に対応していないケースでは、安全性を確保するための設備更新が避けられません。
分電盤は契約容量に応じて設計されているため、ブレーカーの許容電流が不足している住宅ではIH専用の回路を新設できないことがあります。
この場合、分電盤自体の交換や回路数の増設工事が必要です。
古い住宅ではブレーカーが古い規格のままということも多く、安全性を高める意味でも交換を検討する価値があります。
IHは単独で200Vの専用回路を必要とすることが多いため、コンロ付近に専用回路がない場合は新たに配線工事を行います。
配線経路によっては、天井や壁の内部を通す作業が必要となり、工事規模が大きくなる場合もあります。
マンションでは、共用部を経由する配線が制限されるため、対応可能かどうか事前確認が不可欠です。
これらの工事が必要になるかどうかは、現地調査を行わないと判断できません。
IH本体の価格だけで費用を見積もると、後から「思ったより高くなった」というトラブルにつながるため注意が必要です。
事前に専門業者へ相談し、追加工事の有無や費用感を含めた見積もりを確認することで、安心してIH導入を進めることができます。
IHへの交換では、まず契約アンペア数や住宅内の電気設備がIHの消費電力に対応しているかの確認が必須です。
契約変更だけで済む場合もありますが、分電盤の交換や専用回路の増設など追加工事が必要になるケースもあります。
特にマンションの方は、建物全体の電気容量の制限により希望のアンペアに上げられないこともあるため、管理会社への事前確認が重要です。
IH本体の価格だけで判断せず、現地調査と見積もりで工事範囲を把握することが安心につながります。

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